おいしいごはん。
  炊き方の極意は、とぎ方にあり。




ごはんは、米に水を加えて加熱するだけの簡単な料理。だからこそ、米のとぎ方が味わいを大きく左右します。米を洗うのは、米の表面に付いているぬかやゴミなど、不要なものをとり除くためですが、乾燥している米は水を非常に吸収しやすいため、最初の一回めの水洗いに時間をかけすぎると、ぬかの匂いの成分も米粒のなかに吸収されてしまい、まずいご飯になってしまいます。 ですから、最初の一回は、たっぷりの水で素早くかき混ぜ、その水はすぐに捨ててしまい、さらに水を取り替えながら3〜4回手早くとぎあげます。
『ごはんのおいしい炊き方6つのポイント』

 最近では、マイコン型自動炊飯器などが発達し、おいしいごはんが炊ける時代になりましたが、上手に洗米することや正しい水加減、蒸らしなど、おいしいごはんを炊くためのポイントは、しっかり身につけたいものです。

ポイント1
お米をキチンと計る。
お米は、炊飯器に付属の計量カップ(180ml)ですりきりで計ります。
キチンとお米を計ることが、おいしいごはんを炊くための第1ポイントです。

ポイント2
手早くリスミカルにお米を洗う。
お米は手早く洗うことがポイントです。最初はたっぷりの水で数回軽く混ぜるようにして手早く洗い、すぐ水を捨てます。あとは2〜3回水を替えて洗います。最後は水気をキチンときりましょう。洗米は、お米の表面についているヌカを洗い落とすことが目的です。ゆっくり洗っていると、せっかくのごはんがヌカ臭くなってしまいます。

ポイント3
大切な水加減をキッチリと。
ごはんのおいしさを左右する水加減。炊飯器の目盛りに頼りきっていませんか? この目盛りはあくまでも目安量です。 お米を計った同じカップでキッチリと水加減をしましょう。おいしいごはんを炊くための水加減は、普通の白米の場合、洗う前のお米の容量の20%増し、新米は10%増しを標準とします。柔らかめ、硬めなど各家庭の好みに合わせて、水を多め、少なめにするとよいでしょう。

ポイント4
ふっくらごはんのためにお米に十分水を吸わせる。
ふっくらしたごはんを炊くコツは、お米に充分水を吸わせることです。 水温によって多少異なりますが、夏なら30分くらい、水温の低い冬では2時間くらいは
水に浸しておきましょう。また、急ぐときは、40〜50℃のぬるま湯に15〜20分くらい浸してから炊くのがよいでしょう 最近はほとんどの家庭が自動炊飯器ですから火加減に注意する必要はありませんが、保温機能のない電気炊飯器の場合には、スイッチが切れてから3〜4分後にもう一度スイッチを入れて釜の中の温度を上げ、ごはんの余分な水分を飛ばします。より一層香ばしく、ふっくらとしたごはんに炊き上がります。

ポイント5
あわてず、さわがず、じっくり蒸らす。
蒸らしは、自動炊飯器でもごはんをおいしく炊くポイントのひとつです。蒸らし機能のない機能のない炊飯器の場合は、スイッチが切れた後、そのまま10〜15分程おいてください。これは、最終的にごはん粒の水分が均一になるようにするためで、もちろん途中でフタを開けることは禁物です。この蒸らしが充分でないと、ごはん全体が水っぽくなってしまいます。

ポイント6
しゃもじでほぐして、最後の仕上げ。
蒸らしが終わったら、できるだけ早くごはんをほぐします。炊きあがったままにしておくと、蒸れ固まっておいしくなくなってしまいます。釜の底の型からごはん粒をつぶさないように、大きく掘りおこすようにふんわり混ぜます。余分な水蒸気が逃げて、ふっくらとしたおいしいごはんになります。