(1)教育施設の統廃合とそれに伴う施策 |
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1)「黒龍江省中小学校配置調整実施方案」に基づき、当県農村部小・中学校の配置が分散しており、規模も小さく、教育条件が悪く質も低いことを改めるために、農村部小・中学校の統廃合を行なっている。
143ヵ所の村級小学校を101ヵ所に、96ヵ所の「網点」(*分校)を45ヵ所に統廃合した。
また、教師の編成も192に縮減し、編成外の「民弁教師」(*代用教員)178名の辞職を実施した。 |
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2)農村部小・中学校の統廃合に伴い、児童生徒の通学難と昼食難が問題となっている。
このため、県人民政府は、党県委員会弁公室・県政府弁公庁・県民生局・県財政局・県人民委員並びに交通・警察・保険等の関係部門から成る合同会議を招集し議論を重ねたうえで、児童生徒の「入学難問題」(*入学・通学ができないという問題)を解消するために、─“愛心専線”・“愛心餐点”・“愛心救助基金会”─を具体的な内容とする『教育事業“愛心工程”』の実施を決定した。 |
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【 教育事業“愛心工程”の概要 】
県人民政府が多方面から300万元の資金を集め
@児童生徒の通学用車輌41台を購入し“愛心専線”を開通すること |
・・・資金投下額120余万元 |
─ 通学距離が2kmを超える60ヵ所の自然村・屯の2,569名の児童生徒を無償で送迎する事業 |
A児童生徒が昼食をとることができるよう44ヵ所の“愛心餐点”を開設すること |
・・・資金投下額20万元 |
─ 全県及び統廃合された学校の生徒2,120名に昼食を無償提供する事業 |
B残余の資金を“愛心救助基金会”の基金とすること |
─ 貧困が原因して「輟学」している児童生徒を金銭的に支援する事業 |
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(2)“二期義教工程”の取り組み |
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国家教育部と国家財政部の「第二期“国家貧困地区義務教育工程”項目実施規画的通知」(*第二期“国家貧困地区における義務教育工程”実施計画の通知)に基づき、当県は「危房」(*老朽化して使用が危険な校舎)の改造を“二期義教工程”の重点としている。
県政府県長を組長とする「領導小組」(*指導小組)が杜爾伯特蒙古族自治県“二期義教工程”計画を策定、同計画に沿って専門家による鑑定を受けた結果、当県の「危房」は24,922平方mにのぼった。
これに対しては、中央(*国家)の「専款資金」(*使途を限定した資金)793万元と黒龍江省政府の「匹配資金」(*「専款資金」に対応する資金)793万元が数年にわたって交付されることとなっており、既に302万元が交付されている。
当県の“二期義教工程”は2001年9月に正式に開始され、腰新郷西曼代小学校(307平方m)、煙筒屯鎮当奈小学校(710平方m)、一心郷民主小学校(249平方m)の工事は2001年末に竣工している。
その他の、他挌哈鎮慶平小学校(500平方m)、一心郷前進小学校(480平方m)、白音諾勒郷白音諾勒小学校(525平方m)、巴彦査干郷和南小学校(660平方m)等の工事は、2002年5月あるいは6月末に開工の予定。 |