第八面


中国国家林業局代表団が来県
 新潟県トキ保護センターの視察を目的に、馬福中国国家林業局副局長を団長とする代表団が7月14から16日までの間、環境省(自然保護局)の受け入れで新潟を訪問しました。
 新潟滞在に関しては県環境生活部環境企画課が担当し、「新潟県トキ保護募金推進委員会」主催の歓迎会が15日に開かれ、当協会から高橋傳一郎会長(同委員会副会長)が出席しました。
 なお、2001年に孵化した雛のうち3羽が、種の交換のため、中国に渡される予定です。


「中国総領事館新潟誘致促 進協議会」具体的取組みへ
 1998年10月1日に設立された「中華人民共和国総領事館新潟誘致促進協議会」(会長=平山征夫新潟県知事)が、具体的な活動に取組み始めまし た。
 同協議会を構成する各団体の実務者レベルの打合せ会議が7月30日に開かれ、構成員にERINAを加えることを了承の後、@誘致活動で仙台と名古屋が先行していることA合理的配置の観点からは東北・中国地方への設置が考えられるが、その場合、新潟は仙台と競合する(武大偉公使=現駐日中国大使の発言)ことB長谷川義明新潟市長が7月6日に大使館を訪問し、張立国参事官と会談、広島・沖縄も要望を出しているが靖国神社参拝問題等があり作業を進められる状況ではないと話されたこと、等が報告されました。
 また、誘致活動を行う際の材料として「新潟県と中国との交流概要」を編纂し、中国語に翻訳することが決定された他、以後は、中国側要人との会見の機会をとらえ要請する等、ねばり強い活動を続けていくことが確認されました。
 続いて10月1日、二回目の会議が開催され、東北経済連合会が派遣した「北東アジアミッション」(団長=高橋傳一郎新潟県商工会議所連合会会頭)の訪北京時の要請活動について、要旨以下の報告がありました。
 (1)中日友好21世紀委員会中国側主席委員の楊振亜氏(元駐日大使)と中国外交部アジア司副司長の程永華氏に、直接説明を行った(2)両氏から「支援しましょう」との返事を頂いた(3)楊振亜氏には、総領事館誘致に関する新潟県知事の手紙と「新潟県と中国との交流概要」を渡した。
 なお、当協会は、同協議会の委員に高橋傳一郎会長を派遣しています。


東北農業大学代表団が来県
 「新潟大学農学部代表団」(当協会より奥村俊二理事長が参加)が2001年2月に東北農業大学(哈爾濱市)を訪問し友好提携について協議しました。 これを受けて、東北農業大学党委員会書記・劉世常氏を団長とする代表団が来県し、8月7日、両者間の交流協定に調印しました。
 調印式には、当協会より奥村理事長が立ち会い、翌8日には、同代表団が当協会を表敬訪問しました。
 表敬に際し、劉世常書記と小島誠新潟大学大学院自然科学研究科長より、異口同音に、当協会と黒龍江省人民対外友好協会との交流が実を結んだものとの評価をいただきました。


「中国の都市インフォメーションに関する研究会」が設置・始動
 ERINA調査研究部中国グループ(グループリーダー=川村和美研究員)は、所外からアドバイザーを迎えて「中国の都市インフォメーションに関する研究会」を立ち上げました。
 8月30日に開かれた初回会議で、所内6名の研究員と所外7名のアドバイザーから成る研究会がスタートしました。
 研究員は、川村氏の他、吉田均(同所客員研究員)・于瀟(同所客員研究員)・滝沢数義(同所研究員)・李勁(同所研究助手)・李貞玉(同所研究補助員)の6名。
 アドバイザーは、日中ビジネス研究所所長王裕晋・新潟大学工学部助教授櫛谷圭司・新潟日報報道部次長鈴木聖二・新潟県国際交流課主査筑波昌之・新潟市国際課主幹近藤淳一・日商岩井海外業務グループ専門部長高橋朗の各氏と今野正敏(新潟県日中友好協会事務局長)の7名。
 中国東北三省・一自治区及び同地域の主要都市の基礎情報をインターネット等を駆使して収集・整理し、紙媒体・電子媒体に依って情報を提供してゆくことが決定されました。
 収集・提供する情報の具体的な項目は、@地理・人口・面積等の基礎情報A主要経済指標(GDP・産業構成比・輸出入額、等)B国・省内に占める地位C主導産業(工業区・開発区等を含む)D友好都市等の対外関係Eアクセス(国際航路・空路、等)。
 研究期間は、2001・2002年度の二年。
 11月21日には第二回研究会が開かれ、暫定的に取りまとめた都市情報サンプルの内容を検討しました。
 2001年度内に、省・区、省・区都、省・区内の他の一都市に関する情報が公開される予定です


東北経済連合会の「北東アジアミッション」東北三省へ
 (社)東北経済連合会は、9月10日から18日までの日程で「北東アジアミッション」を派遣しました。
 団長は高橋傳一郎新潟県商工会議所連合会会頭(当協会会長)で、国家発展計画委員会(北京)・黒龍江省政府(哈爾濱)・吉林省政府(長春)・遼寧省政府(瀋陽)等を訪問して省長・副省長等と会談しました。
 当協会は同団の訪中に当たり、会談相手機関・要人、視察先企業・機関等の情報ファイルを高橋団長に提供いたしました。


「中国交流推進戦略会議」が設置されました
 新潟県(主管:総合政策部国際交流課)は10月11日、「中国交流推進戦略会議」を立ち上げました。
 庁内の連携と戦略的な視点に基づいた中国との交流を実施するため、@庁内連携強化による取組みの検討A交流に関する一定の方向性の設定についての協議、等を行うもので、以下の庁内部局、庁外団体をもって構成されました。
 庁内=総合政策部副部長・産業労働部副部長・港湾空港局副局長
 庁外=新潟商工会議所事務局長・新潟経済同友会専務理事・ERINA事務局次長・新潟県日中友好協会事務局長
 神保和男総合政策部副部長を座長として開かれた同日の会議では、新潟県が取り組んでいる中国との交流の現状や庁外の団体が取り組む交流の現状と課題等が報告されました。
 当協会からは、NPO法人化の過程での中国との交流のあり方についての議論、そして「希望工程」との連携等、中国の辺境貧困地域の民生安定・開発に係わるプロジェクトに取り組もうとしていることを紹介いたしました。


上海市人民対外友好協会代表団と懇談
 上海市人民対外友好協会代表団が、11月19日に来県しました。
 同協会常務理事・日本処処庁張雪娜、同理事・日本処課長郭盛麟の二氏が、長崎市主催の「アジア都市間交流フォーラム」出席の機会をとらえ、福岡県・長野県日中との交流の後に新潟を訪れたもの。
 19日の午後、高橋傳一郎会長が主宰して当協会との懇談会が行われ、上海・新潟双方の組織概要や交流の現状・課題等について紹介しあった後、率直な意見交換が行われました。
 中国最大の都市である上海側の対日交流は実に多彩・豊富で、新潟との今後の交流推進に強い意欲を示しておりました。
 当協会にとってはまた新しい友人ができたわけで、今後密接な連絡を取り合ってゆくことを確認して、懇談会は閉じられました。


編集後記
 この便りがお手元に届くころは、新しい年を迎えていることだろうと思います。ようやく会報33号を発行することができました。
 佐野藤三郎前会長が協会の事業としては最も力を入れ、会員の多数の方々が協力してきた黒龍江省三江平原の龍頭橋ダムが来春5月に完工されます。この姿を見ることなく亡くなった佐野さんの心中を思んばかりながら、完工を喜び、佐野さんの在りし日をしのびたいと思います。
 貧しい地域の子どもたちの勉学に寄与しようと始まった「希望工程」もいろいろな形の募金活動が続けられています。
 新潟大学と東北農業大学との学術交流協定が結ばれました。
 黒龍江省や上海市などの対外友好協会の訪日団受け入れや栃尾日中の訪中など、県日中が直接または間接に携わった友好交流も数多くありました。
 これらを会報33号で詳しくお伝えしていきたいと思っております。今後は初心にかえって会報発行に努力していきたいと思っております。
                                            会報担当常任理事一同