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◆中国有数の商品食糧生産基地である黒龍江省は、国家政策としての食糧(穀物)生産能力千億斤(5,000万t)形成を目標に掲げ、“新農村建設計画”に取り組んでいます。
◆“中国・黒龍江省の社会経済情勢 DATA BASE は、“日本と中国・黒龍江省がともに持続可能な社会を形成する”ための新たな協力関係構築の指針を探り当てるべく、同省の農村部が抱える諸課題(下記)を踏まえつつ、“新農村建設計画”に関係する周辺情報を
CATEGORY 別に整理して提示します。 |
【総面積と耕地面積】
黒龍江省の総面積は、日本の約1.2倍相当の45.48平方kmです。
耕地面積は中国最大で(図_1 & 図_2 参照)、一人当たり耕地面積は中国第二位(図_3 参照)に位置します。
【気象条件】
10℃以上の有効積算温度は1,500℃〜2,600℃(参照:黒龍江省有効積算温度区画図)、太陽熱の年間輻射量は110kcal/u〜130kcal/uです。 【県域経済の現状】
中国国内総生産額(GDP)に占める県域生産額の比率は、全国平均で56%です(2002年値)。
黒龍江省の同は35.6%に過ぎません。
黒龍江省には66の県(19の県級市及び47県)、9,157の行政村があります。
2002年時点で、農民一人当たり純収入が1,200元に満たない県が16あり、最低は600元にとどまっています(図_4 ジニ係数 参照)。 【県域経済不振の主因】
1)生態環境の悪化に伴う高生産力耕地の漸減(耕地の3分の2は中低位生産力耕地です)。
2)脆弱な農業生産基盤。
3)営農技術や農業生産協同化の立ち遅れ。
4)食糧(穀物)生産への特化に伴う農業収益の低迷。
5)行政村が抱える累積債務(累計36億元…1村平均20万元)。 【農村部社会資本整備の現況】
・上水道普及率…34%
・煉瓦造り住宅比率…64.5%
・道路未通…13郷鎮
・電力未通…16行政村
・小学校数…2.8校/1,000戸(6.5校/10,000人)
・診療所数…1.49所/1,000戸(3.7所/10,000人)
・電話普及率…8.7%
・自家用上水井…30井/100戸 【農業生産手段の現況】
・一人当たり耕地面積…0.662ha
・農地灌漑井…7井/100ha
・大中型トラクター…3.6台/100ha 【農業生産及び農業収入の現況】
・一人当たり食糧(穀物)生産量…791kg
・一人当たり純収入…795元 【農業内部の課題】
@不合理な農業構造…耕種業比率が高く、経済作目の栽培や畜産業などの比率が低い(図_5 参照)。
A農村部における産業振興の立ち遅れ…農業副産品加工業の比率が高く、県域経済を主導する産業や高付加価値製品に乏しい。
B農村労働力資質の比較劣位…煉瓦工・木工・製靴工などへの就労にとどまっている。
【新農村建設…当面の方向性】
農村部の生活基盤(道路・上水道・燃料・電力・通信・テレビなど)の優先的整備。
農村部の公共施設(小中学校校舎・診療所・トイレ・畜舎など)の改修新築。
農村部公共サービス(義務教育・貧困扶助・社会保障など)の改善。 |
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